あさぬの独り言

書きたいことを粛々と、、、

Mr.Children(ミスチル) 全人類においての必聴プレイリスト② 〜名曲・神曲・おすすめ曲〜

1992年デビューのモンスターバンド、Mr.Children

2022年5月でデビュー30周年を迎え、30周年記念アルバムである『Mr.Children 2015-2021 & NOW』『Mr.Children 2011-2015』は、発売初週のオリコン週間合算アルバムランキングで、1位2位を独占するなど、未だ衰えることを知らず、幅広い世代から大きな支持を集めている。

2022年4月23日から約2ヶ月間に渡り開催された、「Mr.Children 30th Anniversary Tour 半世紀へのエントランス」では、開催場によってセットリストが異なるというファンにとってはたまらない演出で、多くのファンを魅了した。

そんな今もなお音楽シーンの先頭を走っている彼らの楽曲の中で、

今回は、全人類においての必聴プレイリストを一挙ご紹介。

 

 

 

|  1. HANABI / 33th single || SUPERMARKET FANTASY(2008年)

Mr.Childrenを語るにはこの曲は外せないだろう。

ドラマ「コード・ブルー ドクターヘリ緊急救命」の主題歌で、知っている人も多いだろう。

2018年からストリーミング再生が解禁され、2022年3月時点では、ストリーミング総再生回数がMr.Children史上初の1億回を突破し、ファンのみならず幅広い世代から愛されている曲である。

vo.桜井が、飼っている金魚の世話をしているときに生まれた楽曲らしい。

 

まずはその歌詞から見ていこう。

 

<1番Aメロ>

どれくらいの値打ちがあるだろう?

僕が今生きているこの世界に

すべてが無意味だって思える

ちょっと疲れてんのかなぁ

手に入れたものと引き換えにして

切り捨てたいくつもの輝き

いちいち憂いていれるほど

平和な世の中じゃないし

 

いったいどんな理想を描いたらいい?

どんな希望を抱き 進んだらいい?

答えようもないその問いかけは

日常に葬られていく

 

平凡な毎日、ただただ目の前に与えられた仕事だけこなす。

生きていることが無意味だと思えてくる。

手に入れたものはあるけれど、失ったものも多い。

「夢を持った方がいい」「人生は1度きりしかないから」

と言われて、やる気になって色々なことに挑戦しようと、

後悔のないように、自分のやりたいことを見つけようとするけど、

いつの間にかそんな野心は忘れて、

平凡な日常が自分に覆いかぶさってきて、

また、いつものような毎日を過ごす。そんな繰り返し。

やり場のない気持ちや切ない想いを描きながら、冒頭は少々暗く始まる・・・

 

<1番サビ>

決して捕まえることの出来ない

花火のような光だとしたって

もう一回 もう一回

もう一回 もう一回

僕はこの手を伸ばしたい

誰もみな悲しみを抱いてる

だけど素敵な明日を願っている

臆病風に吹かれて 波風が立った世界を

どれだけ愛することができるだろう?

 

手に入れたものと引き換えにして、

切り捨てたいくつもの輝き。

その輝きは、夜空に上がる花火のように一瞬で、儚く散っていく。

そんな光であっても、僕はその手を伸ばして掴みたい。

冒頭の暗くて臆病な自分、それに釣られて沈んでいく世界。

そんな世界をどれだけ愛することができるのか。

どうしようもない自分の世界に嫌気が差している。

 

<2番サビ>

さよならが迎えにくること

最初から分かっていたとしたって

もう一回 もう一回

もう一回 もう一回

何度でも君に逢いたい

 

めぐり逢えたことでこんなに

世界が美しく見えるなんて

想像さえもしていない

単純だって思うかい

君に心からありがとう言うよ

 

 〜中略〜

 

<ラスサビ>

逢いたくなった時の分まで

寂しくなった時の分まで

もう一回 もう一回

もう一回 もう一回

君を強く焼き付けたい

 

この世の生物すべてに訪れる死。

それは分かっている。でも、何度でも君に逢いたい。

逢えなくなってしまっても逢いたい。

君がそばにいるだけで世界が素晴らしく美しく見える。

冒頭の暗かった部分は、

愛する人を失ってしまったことを考え、

自分には何ができるのかと、自問自答して、

何も出来ない自分に、幸せにしてやれている自信がない自分に対して、

嫌気が差し、途方に暮れているからなんだと合点がいった。

 

また、タイトルの「HANABI

一般的には「花火」を連想するが、

離れる日と書いて「離日」という意味もある。

愛していた人が離れていく。

その切なさと、失った時に気づく大切さ。

そんな思いがこの歌には込められている。

 

世間的には、ドラマの主題歌になったり、カラオケで盛り上がる定番の曲になったりと、

どちらかというと明るいイメージがある本作だが、

実際には、愛する人の死を目の当たりにして、

もう一回、もう一回、もう一回、もう一回と

君といた美しい日々を憂いている。

世間のイメージとは相反して、暗く切なくそして哀しい思いがこの歌には溢れている。

 

 

 

 

|  2.Over / Atomic Heart(1994年)

Mr.Childrenの失恋ソングの中で一番有名なのがこの曲。

 

ただ、失恋ソングの物悲しい歌詞とは裏腹に、

華々しいファンファーレのようなメロディー。

Gilbert O'Sullivanの代表曲「ALONE AGAIN(NATURALLY)」を

モチーフとして製作したと桜井本人がライブのMCで語っている。

確かに、コード進行や曲調もどこか似ているところがある。

 

<Aメロ>

何も語らない 君の瞳の奥に愛を探しても

”言葉が足りない” そうぼやいてた君をふっと思い出す

今となれば

顔のわりに小さな胸や 少し鼻にかかるその声も

数えあげりゃキリがないんだよ 愛してたのに

心変わりを 責めても 虚しくて

 

 

彼女に愛想尽かされて、今までの自分を思い返す。

思い返すたびに映る彼女の好きなところ愛していたところが湧き出てきて、虚しくなっている。

という、哀しい気持ちを歌っている冒頭から中盤部分。

 

<ラスサビ>

今となれば 嘘のつけない大きな声や

家事に向かない 荒れた手のひらも

君を作る全ての要素を 愛してたのに

心変わりを 責めても 君は戻らない

いつか街で偶然出会っても

今以上に 綺麗になってないで

多分僕は忘れてしまうだろう その温もりを

愛しき人よ さよなら

 

哀しく虚しい気持ちを引き連れたまま、最後のサビへ。

大きな声や荒れた手のひら。

君のウィークポイントまで全部愛していたのに、君はもういない。

そして、私の一番好きな部分

「いつか街で偶然で会っても 今以上に綺麗になってないで」

僕が好きだった頃の彼女のままでいてほしい。

綺麗になった彼女は、それはそれで愛してしまうだろうが、

遠く離れた存在になってしまうのが怖い。

実際に私も失恋を経験したとき、同じようなことを思った記憶がある。

 

そして、最後のAメロ。

 

何も語らない 君の瞳もいつか思い出となる

言葉にならない 悲しみのトンネルを さぁくぐり抜けよう

 

ここまで恋が終わる「Love is "Over"」というニュアンスで聴いていたが、

ここにきて、悲しみのトンネルを終わらせようという「Over」になっている。

君との思い出はいつか忘れ去られて、

今の自分の哀しい気持ちも時間が解決する。

そう開き直って、前へ進んでいこうという意味が最後に伝えられている。

 

桜井和寿は、言葉あそびがうまい。駄洒落のようだがそれがうまく曲に馴染んでいる。

単に共感する歌詞を書ける、聴いていたくなるメロディーを作れるというだけではなく、

そう入った演出や世界観も、30年間幅広い世代に愛され続けてきた要因だろう。

 

 

 

 

 

 

|  3.Tomorrow never knows / 6th single || BOLERO (1994年)

何を隠そうMr.Children最大のヒット曲である。

もはや説明する必要もないかもしれない。

4th single「CROSS ROAD」で認知度を上げ、

5th single 「innocent world」で確信に変わり、

Tomorrow never knows」では、276万枚も売り上げた。

おそらく音楽を聴く人なら一度は目にした耳にした曲であろう。

 

冒頭のイントロから神曲の確定演出が入る。

ライブでも皆勤賞の曲であり、

静寂に包まれる会場にこのイントロが流れると、

スピーカーの音がかき消されるほど大歓声に満ち溢れる。

 

会場が一体となって「oh oh」と叫ぶ部分は、

感動で胸が締め付けられ、声を出せないほど。

先日行われた「半世紀へのエントランス」では、

マスクありで声を出せない状況の中で、

歌いたくて仕方がなくうずうずしていた記憶がある。

 

曲としての完成度は言うまでもなく、

冒頭はしっとり、煌びやかな雰囲気で、

2番から一気に曲調が変わる。

1番のサビが終わる直前の高揚感はたまらない。

 

ラスサビでは転調が入りこれでもかと言うくらい盛り上がる。

アウトロではイントロと同じメロディーだが、

転調している分、爽快感と壮大感が半端ない。

 

百聞は一見にしかずなので、

聴いたことある人もない人も、ぜひその耳に入れてほしい一曲。

 

 

 

 

 

 

|  4.彩り / HOME(2007年)

2007年に発売されたオリジナルアルバム「HOME」を一番象徴する曲。

シングルカットされていないアルバム曲でありながら、

ベストアルバム「Macro」に収録されており、またMVも制作されている。

ごく当たり前な日常を切り取った、温かさに溢れている曲で、

ファンの中でもトップクラスの人気を誇っている。

 

<1番Aメロ>

ただ 目の前に並べられた

仕事を手際よくこなしてく コーヒーを相棒にして

いいさ 誰が褒めるでもないけど

小さなプライドをこの胸に 勲章みたいにつけて

 

社会の歯車の中で生きている。

誰もが羨む輝かしいものではないけど、

自分の中で誇りを持って、ただただ目の前の仕事をこなしていく。

 

<1番サビ>

僕のした単純作業が この世界を回り回って

まだ出会ったこともない人の 笑い声を作っていく

そんな些細な生き甲斐が 日常に彩りを加える

モノクロの僕の毎日に 少ないけど 赤 黄色 緑

 

世界を変えるような、そんな輝かしい影響力のある仕事ではないけど、

世界を動かす歯車の一部にはなっていて、

自分のした小さな仕事が回り回って、人々の笑い声になって返ってくる。

そんな些細な生き甲斐が、人生に色をつけてくれる。

私が一番好きな部分であり、今を生きる原動力となっている歌詞である。

 

<2番サビ>

憧れにはほど遠くって 手を伸ばしても届かなくて

カタログは付箋したまんま ゴミ箱へと捨てるのがオチ

そして些細な生き甲斐は 時に馬鹿馬鹿しく思える

慌てて僕は色を探す にじんでても 金 銀 紫

 

こんな人になりたい、あんな人になりたい。

そういった欲望や憧れはあるが、

自分の能力や置かれている状況を考えると嫌気がさして、

結局は、変な言い訳を考えて逃げる。

そんなもどかしい思いを、

「カタログは付箋したまんまゴミ箱に捨てるのがオチ」や

「にじんでても、金 銀 紫」と言う表現で表している。

改めて、桜井和寿の作詞感性には脱帽する。

 

 

 

また、この曲のCメロ部分に、

ただいま おかえり

ただいま おかえり

と、繰り返し歌う部分がある。

ライブでは会場全体が一つになって歌い、非常に感動する部分で、

このアルバム「HOME」を象徴する歌詞である。

 

この曲の中に「回り回って」と言う表現が何度もあるように、

自分の思いは、循環して巡り巡って目の前の人の笑顔につながっている。

この「回り回る」という表現が曲に散りばめられていて、

ただいま、おかえりと繰り返し歌う部分もそうだが、

1番Aメロの出だし「ただ 目の前に並べられた」と

2番Aメロの出だし「いま 社会とか世界のどっかで」の最初をつなげると、

「ただいま」になっていたり、

曲のタイトル「彩り」をローマ字表記した時に、

「IRODORI」と回文になっているなど、

遊び心も満載の曲で、聴く人の耳を飽きさせない技術が隠されている。

 

 

 

 

 

|  5.エソラ / SUPERMARKET FANTASY(2008年)

2008年に発売されたアルバム「SUPERMARKET FANTASY

その象徴となる曲である。

キラキラしたイメージで、まるで異世界に迷い込んだかのような雰囲気を醸し出す。

タイトルの「エソラ」とは「絵空事」からきている。

「君の瞳に恋している」を模して、サビ前に間奏が入り、

サビへの高揚感をより一層高めてくれる。

ライブでも必須の曲であり、アンコール前のラスト曲として登場することも多い。

 

<2番Aメロ>

天気予報によれば 夕方からの降水確率は上がっている

でも雨に濡れぬ場所探すより 星空を信じ出かけよう

雨に降られたら乾いてた街が 滲んできれいな光を放つ

心さえ乾いてなければ どんな景色も宝石に変わる

 

なんて素敵な歌詞だろう。この曲で私が一番好きな歌詞だ。

難しい言葉を使わず、端的に、

希望に向かって進もうという前向きな歌詞に、勇気をもらえる。

マイナスのイメージがある雨だが、

乾くという表現を入れることで、心を潤してくれるという前向きな表現に変えている。

「乾いてた街が滲んできれいな光を放つ」

「心さえ乾いてなければ、どんな景色も宝石にかわる」

曲の雰囲気やメロディーと相まって、

なんとも言えない華々しい、開放感にあふれた気持ちにさせてくれる。

 

アルバム曲であり、ノンタイアップ曲でもあるため、

世間にはそこまで浸透はされてないが、

ライブでは必ずといっていいほど登場する曲で、

この曲を知らずとして「ミスチル聴くよ」とは言えないだろう。

 

 

 

 

 

 

 

いかがでしたでしょうか?

前記事「Mr.Childrenミスチル) 全人類においての必聴プレイリスト① 〜名曲・神曲・おすすめ曲〜」にも書きましたが、

ここで挙げた5曲も、私にとっての生きる全てになっています。

ただMr.Childrenというモンスターは、

こんな5曲・10曲ぽっちで収まるようなものではなく、

まだまだ序章に過ぎません。

もっともっと聴いていただきたい曲があります。

後続の記事にどんどん書いていきますので、

よろしければそちらにも目を通していただけますと幸いです。

 

皆様に、良き幸あれ。